無理数を証明する問題では、有理数と仮定して矛盾を示す背理法を使います。
【解答】
(1) \( \log_{2}3 \) が有理数と仮定すると、\( \log_{2}3 = \frac{q}{p} \) (ただし、\( p,q \) は互いに素な自然数)とおけるので、
\begin{eqnarray}
\log_{2}3 &=& \frac{q}{p} \\
3 &=& 2^{\frac{q}{p}} \\
3^p &=& 2^q \cdots ①
\end{eqnarray}
ここで①の左辺が奇数、右辺が偶数となり、矛盾する。よって、\( \log_{2}3 \) は無理数となる。
(2) \( \log_{2}n \) が有理数とすると、\( \log_{2}n = \frac{q}{p} \) (ただし、\( p,q \) は互いに素な自然数)とおけるので、
\begin{eqnarray}
\log_{2}n &=& \frac{q}{p} \\
n &=& 2^{\frac{q}{p}} \\
n^p &=& 2^q \cdots ②
\end{eqnarray}
ここで②の右辺は \( 2 \) の累乗だから、\(n \) は \( 2 \) のみを素因数にもつので、
$$ n=2^m(m:自然数)\cdots ③ $$
とおける。
$$ ∴\log_{2}n = \log_{2}2^m = m $$
となり、\( \log_{2}n \) が有理数ならば、その値は整数となる。よって、\( \log_{2}n \) が整数でない有理数になることはない。